東京医科大学と山本謙吾主任教授

山本謙吾
東京医科大学
論文

東京医科大学病院、山本謙吾主任教授の記事が12月14日(水)の苫小牧民報に掲載されていたので紹介します。

以下、記事全文

『冷えやしびれ 慎重に対応を(悩んだ時は複数医師を受診)』
寒さが厳しくなるにつれ、手足や腰の冷え、しびれに悩まされるケースが増える。脊髄に神経系が圧迫される脊髄管狭窄の高齢者はなおらさらだ。
強いしびれが長時間続き、歩行など日欧生活に支障が出た場合、磁気共鳴画像装置(MRI)を使った検査を受けよう。脳梗塞を患っていると、後遺症によるしびれとの区別も難しい。整形外科の専門医による診断や治療が必要だ。
東京都青梅市の男性(76)は数年前、脳梗塞を患い、今年初めから足のしびれや痛みに悩まされた。最近は長時間の歩行は厳しい状態。地元の整形外科を受診し、腰や頸部(けいぶ)の脊髄に圧迫が確認され、手術を勧められた。
しかし、手術すべき部位が毎回変わる医師の説明や、手術をきっかけにした脳梗塞の再発の可能性に不安を頂、これまで手術を受けずにきたという。
男性はセカンドオピニオンを求めようと、東京医科大病院(東京都新宿区)を受診。半年近い経過観察を経て、手術の是非を確かめるために1週間以上検査入院した。担当した整形外科の山本謙吾教授は「体の不具合や痛みの程度、血流を改善する薬の効果を見ながら、手術の必要性を見極めている」と説明。脳梗塞の再発リスクについても、脳血管分野の診療科と提携しながら判断した。
高齢者には複数の狭窄部位がある人も多く、症状を引き起こすのはどの部位か、麻酔を注射する神経ブロックを繰り返し、治療すべき場所を特定する必要がある。同教授は「入院で逆に隊長を崩す人もおり、医師や環境に慣れてもらうことも大切。神経ブロックで症状が改善されれば、手術しなくてもよい場合がある」と解説する。
検査入院した男性は「同じ病気の患者と知り合い情報交換できた。手術を繰り返してようやく歩けるようになった人もいれば、1回の手術で痛みが消えた、という人もいた。そんな姿を見ているうちに、手術は怖いという気持ちも薄れた」と話している。